こんにちは。兵庫県西宮市にある医療法人社団 西宮北口ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科です。
インビザライン矯正は透明なマウスピースを使用するため、目立ちにくい矯正治療として人気です。
しかし、すべての症例が適応になるわけではありません。インビザラインには治療できない症例も存在するのです。では、インビザラインで治療できない症例にはどのようなものがあるのでしょうか。また、インビザラインで治療できない場合、どのような選択肢があるのでしょうか。
今回は、インビザラインで治療できない症例やインビザラインが向いていない人の特徴について詳しく解説します。インビザライン矯正ができない場合の治療方法についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
もくじ
インビザライン矯正とは
インビザライン矯正とは、薄く透明なマウスピースを装着して歯並びを整えていく治療方法です。決められた期間が経過したら、次の段階のマウスピースに交換することで、徐々に歯を動かしていきます。
マウスピースを使った矯正方法はいくつかありますが、そのなかでもアライン・テクノロジー社が開発したインビザライン矯正は、世界100ヶ国以上で使用されている、実績のある矯正治療法です。
インビザラインで使用するマウスピースは取り外しができます。歯みがきや食事のときに外すことができるという点は大きなメリットといえるでしょう。
しかし、マウスピースを取り外している時間が長いと治療効果を得られません。インビザラインのマウスピースは1日20時間〜22時間装着する必要があります。これは食事と歯磨きのとき以外はマウスピースを常に装着しているということです。
マウスピースを取り外せるという点は大きなメリットですが、取り外す時間が長くなると計画通りに歯が動かなくなるというデメリットにもなり得るのです。
インビザライン矯正ができない7つの症例
インビザライン矯正は、歯の移動距離が長くなる重度の不正咬合や、骨格に問題があるケースには対応できない場合があります。具体的な症例を以下にご紹介します。
重度の叢生
叢生とは、歯が重なりあっていたり、歯並びがずれてデコボコになっていたりする状態です。歯の大きさに対して顎が小さいことが原因で叢生になります。
叢生はインビザライン矯正で治療可能ですが、叢生の程度が重度で、歯の重なりが大きい場合には、インビザラインでは十分に対応できないことがあります。
重度の出っ歯
出っ歯は、上顎前突と言われる不正咬合です。上顎が過剰に成長していたり、下顎が成長しなかったりすると出っ歯になることがあります。
このように骨格に問題があるような重度の出っ歯は、歯を移動させるだけのインビザライン矯正では対応できません。矯正治療だけでなく外科手術が必要になります。
重度の受け口
受け口は、下顎前突と言われる不正咬合です。下顎が過剰に成長していたり、上顎が小さかったりすると受け口になることがあります。重度の受け口の場合は、外科手術が必要になることが多く、インビザラインでは対応が難しいのです。
抜歯を複数本しなければならない症例
抜歯を複数本する必要がある症例では、歯の移動距離が長くなるため、インビザライン矯正では対応できないことがあります。水平的な移動のみであればインビザラインで対応可能ですが、他の矯正方法のほうがスムーズに治療が進むことも多いので治療法をよく検討する必要があります。
歯が埋伏している症例
埋伏とは、歯が生えてくる途中で埋まり、完全に出てきていない状態のことを指します。インビザライン矯正では、歯をひっぱり出す動きはできません。
インプラントを埋入している症例
インビザライン矯正に限らず、矯正治療では、インプラントを動かすことはできません。矯正治療で動かせるのは天然の歯のみです。通常、矯正治療では歯の根の周りにある歯根膜が伸びたり縮んだりを繰り返すことで歯が動きます。
しかし、インプラントには歯根膜がないため、矯正力を加えても動かすことはできないのです。
中程度から重度の歯周病がある症例
中程度から重度の歯周病の場合には、インビザライン矯正に限らず、矯正治療を行うことができません。歯周病は、歯周病菌による感染症で、歯を支える歯ぐきや歯槽骨を破壊していく病気です。最終的には歯を支えられなくなり、抜歯が必要になったり、自然と抜け落ちたりすることもあるでしょう。
歯周病が進行している場合、矯正治療によって歯に力が加わると、歯周病が悪化する可能性や最悪の場合には歯が抜け落ちることがあるのです。歯周病の場合には、治療を優先し、症状が落ち着いてから矯正治療を行いましょう。
インビザライン矯正が向いていない人の特徴
インビザライン治療ができない症例に当てはまっていなくても、インビザライン矯正が向いていない人もいます。
次のような人は、インビザライン矯正は向いていないかもしれません。
マウスピースの装着時間・交換時期が守れない人
インビザライン矯正では、取り外し可能なマウスピースを装着します。インビザライン矯正中はマウスピースを1日20〜22時間装着し、歯科医師に指示された時期に交換しなくてはいけません。
マウスピースの装着時間や交換時期を守れないと、計画通りに矯正治療が進まなくなってしまいます。いつまでも矯正治療が終わらなかったり、追加費用がかかったりすることもあるでしょう。
マウスピースの装着時間や交換時期などの自己管理ができない方は、固定式の矯正装置のほうが向いているかもしれません。
マウスピースの衛生管理ができない人
マウスピースは、取り外すたびに洗浄をして清潔に保つ必要があります。マウスピースの衛生管理が不十分だと、虫歯になるリスクが高まるでしょう。矯正治療中に虫歯になると、虫歯治療を優先するために矯正治療を一時中断しなければならないケースもあります。
そのため、マウスピースの衛生管理ができない人や苦手な人は、インビザライン矯正には向いていないかもしれません。
インビザライン矯正ができない場合の治療方法
インビザライン矯正で治療できない症例でも、ワイヤー矯正であれば対応できる場合があります。また、ワイヤー矯正とインビザライン矯正を組み合わせることで対応できる場合もあるでしょう。それぞれについて詳しく解説します。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は歴史のある矯正方法で、実績が多く、適応症例も幅広いのが特徴です。
歯の表面にブラケットという装置をとりつけ、そこに通したワイヤーに力を加えて、歯を動かしていきます。固定式の装置で、調整は歯科医師が行います。ワイヤー矯正は、インビザライン矯正では難しい複雑な歯の動きにも対応可能です。
歯の表面の装置が目立つことを嫌がる方もいますが、金属ではなく白色の目立ちにくいものもあります。また、歯の裏側にブラケットを取り付ける裏側矯正で対応できる場合もあるため、見た目が気になる方は歯科医師に相談するとよいでしょう。
ワイヤー矯正とインビザライン矯正の併用
インビザラインだけで治療が難しい場合には、ワイヤー矯正と併用するという方法もあります。ワイヤー矯正で歯を大きく動かし、インビザライン矯正で細かく調整を行う方法です。最後の仕上げをワイヤー矯正で行う場合もあります。
ブラケットやワイヤーを装着する期間が、ワイヤー矯正単独の場合よりも短くなります。ワイヤー矯正単独・インビザライン矯正単独よりも費用が高くなる場合が多いですが、両方のメリットを活かせる治療法でもあります。
患者様の声
当院で治療を受けた患者様のお声をご紹介します。
当院で歯列矯正をされた方の口コミ1
歯列矯正と定期検診でお世話になっています。スタッフの方はとても感じが良くて、院内の雰囲気もよく、清潔感があります。先生は当然のことですが、ここは衛生士さんのレベルがとても高いと感じます。どの衛生士さんにあたっても、いつも丁寧に診てくれて、安心感があります。
引っ越してきて１年以上探して、みつけたクリニック！そこで思いきって歯列矯正もすることができて良かったです。歯ってとても大切だし、長く通い続けたいと思っているオススメできるクリニックです。
当院で歯列矯正をされた方の口コミ2
矯正で通院しています。初回のカウンセリングのみでしたら無料で相談に乗っていただけます。親身になって一緒に考えてくださったのでこのクリニックで矯正治療を受けることを決めました。
1年が経ち無事に矯正治療が終わりましたが、医師も歯科衛生士さんも受付の方も皆さん親切な方ばかりなのでこれからも矯正以外でもお世話になろうと思います
まとめ
今回は、インビザラインで治療できない7つの症例と向いていない人の特徴について解説しました。
インビザラインは装置が目立ちにくいという点から人気の矯正治療法ですが、対応できない症例もあります。
インビザラインで治療できない症例でも、ワイヤー矯正であれば対応できる場合もあります。矯正治療は時間も費用もかかる治療です。お口の状態をしっかり診断してもらい、歯科医師と相談したうえで治療法を選択しましょう。
また、インビザライン矯正は、マウスピースの装着時間・交換時期を守れない人や衛生管理ができない人には向いていないかもしれません。そのような方は、固定式のワイヤー矯正のほうがうまく治療が進む可能性がありますので、歯科医師に相談のうえ治療法を検討してください。
インビザラインを検討されている方は、兵庫県西宮市にある医療法人社団 西宮北口ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科にご相談ください。
小道俊吾
