こんにちは。兵庫県西宮市にある医療法人社団 西宮北口ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科です。
歯列矯正は見た目の改善だけではなく、噛み合わせの改善や口腔内の健康維持にもつながる重要な治療法です。
しかし、矯正装置を装着している期間中に思わぬトラブルが発生することもあります。代表的なものが、ワイヤーが外れた、ブラケットが取れたといった装置の不具合です。特に、食事中や歯磨きの際に起こりやすく、突然のことに戸惑う方も多いでしょう。
この記事では、矯正中にワイヤーが外れた方に向けて、矯正中に装置が外れる原因や放置するリスク、そしてすぐにできる対処法について詳しく解説します。また、今後のトラブルを予防するためのポイントも紹介します。
目次
矯正中にブラケットやワイヤーが外れる原因
歯列矯正に使用されるブラケットやワイヤーは繊細な装置です。これらの矯正装置は歯を理想的な位置へと導いてくれるものですが、正しく使用しないと、装置が外れることもあります。
トラブルが起きるタイミングは予測しづらく、些細なことが原因となる場合も少なくありません。ここでは、ブラケットやワイヤーが外れる主な原因について、具体的に見ていきましょう。
硬い食べ物・粘着性のある食べ物の摂取
矯正装置が外れる原因として最も多いのが、硬い食べ物を噛んだときの衝撃です。特に、おせんべいやフランスパン、ナッツ類などは歯に強い力がかかるため、ブラケットが剥がれたりワイヤーがずれたりすることがあります。
また、キャラメルやガムのような粘着性のある食品も装置に絡まりやすく、ワイヤーが外れるリスクが高くなります。食事の際は、矯正中に避けるべき食べ物を意識することが大切です。
歯ぎしりや噛みしめの癖
就寝中の歯ぎしりや日中の無意識な噛みしめも、ブラケットやワイヤーにダメージを与える原因になります。これらの癖は自分では気づきにくく、長期間にわたって力が加わります。歯ぎしりなどの癖がある場合は、ナイトガードの使用を検討することが推奨されます。
不適切なブラッシング
矯正装置が付いていると歯磨きが難しくなります。
しかし、だからといって力を入れすぎて歯磨きすると、ブラケットが引っかかり外れることがあります。また、電動歯ブラシの使用にも注意が必要です。先端がワイヤーに当たると、振動が伝わり、装置の緩みにつながることがあります。
矯正治療中は、専用の歯ブラシや補助器具を使い、丁寧なケアを心がける必要があります。
接着剤や装置の劣化
ブラケットやワイヤーを長期間使用すると、効果が弱まることがあります。特に、治療の中期から後期にかけては、初期に装着した部位の接着力が落ちやすくなるため、突然外れることもあります。
避けようがない場合もあるため、定期的なチェックアップで早期発見することが重要です。
ブラケットやワイヤーが外れたままにすると
矯正中にブラケットやワイヤーが外れたとき「放置しても大丈夫だろう」と考える方もいるかもしれません。
しかし、装置が正常に機能していない状態で時間が経過すると、治療の進行に大きな影響を及ぼす可能性があります。問題がなさそうに見えても、内部では歯の動きが止まっていたり誤った方向に動いていたりすることもあるため、注意が必要です。
以下では、外れた状態を放置することによる主なリスクについて解説します。
治療期間の延長
矯正中にブラケットやワイヤーが外れると、歯に対する矯正力が働かなくなります。結果として歯の移動が一時的にストップし、治療計画に遅れが生じる可能性があります。
さらに、装置が外れていた期間が長いと、元の状態に戻すための調整が必要になることもあり、治療期間が長くなるケースもあります。
歯が元の位置に戻ることがある
矯正中の歯は、常に新しい位置へと動かされる力が加えられている状態にありますが、その力が途絶えると、元の位置に戻ろうとする後戻りが起こる可能性があります。特に、ブラケットが取れた場合は、その歯に力が全く加わらない状態になり後戻りのリスクが高まります。
後戻りが起こると、再度の矯正が必要になる場合もあり、負担が大きくなります。
口内炎やケガの原因になる
外れたワイヤーの端が口腔内に触れていると、頬や舌、歯茎に傷をつけることがあります。これにより口内炎ができやすくなり、痛みや不快感が日常生活に影響を及ぼす原因となります。
特に、外れたワイヤーが尖っていたり、口の中で動く状態が続いたりすると、ケガが悪化して細菌感染を引き起こすおそれもあるため、注意が必要です。
虫歯や歯周病のリスクが高まる
矯正装置が外れていると、清掃が難しくなり、歯の隙間や装置の周辺にプラークがたまりやすくなります。これにより、虫歯や歯周病のリスクが高まります。装置を再装着する際に歯の状態が悪化していると、治療がさらに複雑になる可能性もあります。
口腔内の健康を守るためにも、装置の不具合は放置せず、早めに対処するようにしましょう。
矯正中にブラケットやワイヤーが外れたときの対処法
矯正中にブラケットやワイヤーが外れた場合、多くの人が「すぐに歯科医院に行くべきか？」「自分で治せるのか？」と戸惑います。焦って自己判断で処置をすると、かえって状況を悪化させる場合もあるため、冷静に状況を見極めることが重要です。
ここでは、装置が外れた際に自宅でできる応急処置や、歯科医院に連絡するタイミング、してはいけない行動などについて、具体的に解説します。
口の中の状態を確認する
ワイヤーが外れた場合、どの部分が外れているのか、周囲の歯や粘膜に接触していないかなどを確認しましょう。ブラケットが取れた場合は、歯の表面に残っているか、完全に取れているかを確認することが大切です。
ワイヤーが飛び出している場合やブラケットがぐらついている場合は、舌や頬を傷つけないように慎重に扱いましょう。
ワックスを使って保護する
ワイヤーの先端が頬や歯ぐきに当たって痛いときは、矯正用のワックスを使って保護しましょう。ワックスが手元にない場合は、清潔なガーゼや脱脂綿を小さく丸めて患部に当てるのも一時的な対策として有効です。
また、ワイヤーが大きく飛び出していてどうしても痛みが強い場合は、清潔な爪切りやニッパーで慎重にカットする方法もあります。あくまで最終手段であり、自己処理は慎重に行う必要があります。
歯科医師に相談する
装置が外れたことがわかったら、まずは通っている歯科医院に連絡を取り、状況を説明しましょう。急を要するかどうかは歯科医師が判断するため、自己判断せずに指示を仰いでください。
特に、痛みがある場合や口の中が傷ついている場合、ワイヤーが大きく外れて歯の動きに影響が出そうな場合には、早めの受診が必要です。
一方で、緊急性が低い場合には次回の調整時に対応することもあります。その場合、次回の通院時までの間、気を付けることなどを説明されます。よく聞いて守るようにしましょう。
ブラケットやワイヤーが外れるのを防ぐには
矯正治療中のトラブルを防ぐためには、装置が外れにくい生活習慣を意識することが何よりも大切です。もちろん、どれだけ注意していても予期せぬ事態は起こり得ますが、日頃の心がけがトラブルの発生頻度を大きく減らすことにつながります。
ここでは、矯正装置の破損や脱落を防ぐためにできる対策を紹介します。
硬いものや粘り気のあるものは避ける
ブラケットやワイヤーが外れる主な原因のひとつが、硬い食べ物や粘着性のある食品による物理的な負荷です。おせんべい、ナッツ、フランスパンのように硬いものは、噛んだときにブラケットが外れる原因になります。
また、ガムやキャラメルなどのねばつく食品は、装置に絡まりやすく、ワイヤーを引っ張ることがあります。矯正中は、これらの食べ物を避け、柔らかく食べやすいものを中心に選ぶようにしましょう。
優しく丁寧に歯を磨く
歯磨き中に力を入れすぎると、ブラケットやワイヤーに物理的な負担がかかり、破損の原因となります。特に、ブラケットの周辺は汚れがたまりやすいため、丁寧に磨く必要があります。ゴシゴシこするのではなく、やわらかめの歯ブラシを使って優しく磨くようにしましょう。
また、歯間ブラシやデンタルフロスなどの補助器具を活用するとより清潔に保てます。
強い衝撃を受けないようにする
スポーツや吹奏楽などの活動中は、予期せぬ衝撃が口元に加わることがあります。コンタクトスポーツをする際は、専用のマウスガードを装着することで、矯正装置を保護できます。
また、楽器を吹く際も、口腔内の動きが激しい場合には歯科医師に相談し、必要に応じて対策をとることが勧められます。日常生活においても、顔に強い衝撃が加わる場面には十分注意しましょう。
定期的に通院する
矯正中は、歯科医院での定期的な調整やチェックが重要です。小さな異常でも、放置していると装置の破損や外れにつながる可能性があります。ワイヤーが緩んでいる、違和感があるなど些細な変化でも、早めに歯科医師に相談しましょう。
自己判断せず、医師の指示に従いながら進めることが、大きなトラブルを防ぐために重要です。
患者様の声
ここでは、患者さまのお声をご紹介します。
口コミ①
とても親切な先生やスタッフさんたちばかりです。院内も綺麗なので気持ちよく利用できます。いつも質問がないかを尋ねてくださいますが、尋ねることがないくらい毎回丁寧で分かりやすい説明をしてくださいます。
また、カウンセリングでは歯のことについて色々と知ることができ、今後の治療回数など目安も教えてくれたのですごく安心できました。待ち時間もなくスムーズで本当におすすめです。
口コミ②
自分の歯の状態が気になったので、近所のクリニックを探してここを受診させていただきました。とても優しい先生方や看護師さん方が沢山おられて安心して治療を受けることができました。院内の雰囲気も落ち着いていて過ごしやすいです。
いつもありがとうございます。今後もお世話になります。
まとめ
矯正中にブラケットやワイヤーが外れるのは、珍しいことではありません。
しかし、少しぐらいなら大丈夫と放置すると、治療期間の延長や歯の後戻り、口内炎、虫歯といった思わぬトラブルにつながるおそれがあります。トラブルが起きた際には慌てず、まずは装置の状態を確認し、応急処置を行った上で、速やかに歯科医院に相談することが重要です。
また、ブラケットやワイヤーが外れないようにするためには、日々の生活を注意して過ごすことが重要です。食事の内容に気をつけたり、正しい歯磨き方法を実践したりすることが、トラブルの予防につながります。
長期にわたる治療をスムーズに進め、理想の歯並びを手に入れるためにも、装置の状態に常に気を配る姿勢が大切です。
ワイヤー矯正を検討されている方は、兵庫県西宮市にある医療法人社団 西宮北口ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科にご相談ください。
当院では、小児矯正・成人矯正をはじめ、虫歯治療や歯周病治療、マタニティ歯科、ホワイトニングなどにも力を入れています。ホームページはこちら、WEB予約やLINE予約相談もお受けしておりますので、ぜひご覧ください。
小道俊吾
