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西宮北口ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科

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第157回 日本歯科保存学会学術大会(@岡山)

院長の小道が第157回日本歯科保存学会学術大会(岡山)に参加しました。久々の現地開催で岡山まで行っていたようです!

〈院長コメント〉
先日の木曜日・金曜日にお休みを頂いて「日本歯科保存学会 2022年度秋期学術大会(第157回) 第24回日韓歯科保存学会学術大会」に参加してきました。久々の現地開催での学会で、岡山まで行ってきました。好きな時間に好きな講演を聞くことができるWeb開催も良かったですが、やはり現地に行ってリアルタイムで講演を聞くほうが私としては好きだなと改めて実感しました!大学時代の医局のメンバーにも会うことができ、お互いの近況報告や昔話に花を咲かせたり、治療に関しての考え方・器具・材料についてのディスカッションをしたりしました。
今回の学会のテーマは「〜究極の歯科保存治療で生涯を楽しむ〜」というテーマで、生涯自分の歯で食事や会話を楽しむ、ことの重要性を再認識しました。今回特に印象に残った内容は「健康寿命を楽しむための歯科保存治療のあり方」というシンポジウムの中の「人生100年時代に向けて8020から「KEEP28」へ」(日吉歯科診療所 理事長 熊谷 崇 先生)という講演と、「歯科衛生士のための歯科保存基礎医学」(下松デンタルアカデミー専門学校 学校長,広島大学名誉教授 栗原 英見 先生)という講演です。「人生100年時代に向けて8020から「KEEP28」へ」の方では、8020について再考させられました。8020とは、『1989年(平成元年)より厚生省(当時)と日本歯科医師会が推進している「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という運動。(日本歯科医師会のHPより引用)』のことで、20本以上の歯があれば食生活にほぼ満足することができると言われていることが由来です。しかし、人の歯は通常28本(親知らずも含めると32本です。)あり、この運動では「8本の歯が失われること」を許容しており、それに対して異議を唱え、新しく「KEEP28」=歯を28本全て残しましょう、という考えを提唱していました。私自身の中にも新しい考えを取り入れることができました。もう一つの「歯科衛生士のための歯科保存基礎医学」では、歯を残すことに関して「歯科医師だけでなく歯科衛生士も一丸となって歯を残そう」という講義でした。最近は予防の大事さがテレビのCMでもよく言われていますが、虫歯ができてからの歯科医師による治療だけではなく、歯科衛生士も巻き込んで虫歯にならないようなメンテンナンスや患者さん自身の清掃指導など、医院全体での取り組みが重要だと感じました。
最後の写真は、私が大学院生時代に執筆した論文が発表に引用されていたのでつい嬉しくて写真を撮影しました。論文の内容は「歯髄(歯の神経)が元来持っている第3象牙質形成(創傷治癒に関わる部分)のメカニズムを解析して、鍵となるタンパクを同定した」というものです。大きな虫歯を除去していった時に歯の神経に触れると、覆髄剤(=人工的な薬剤)を置いて神経の炎症を抑える治療(断髄や直接覆髄と呼ばれる)が一般的ですが、私の研究では人工的な物質ではなく、体に存在するタンパクによって私達が元々もっている創傷治癒力を活性化するような覆髄剤を開発することを目指していました。少し専門的な内容になりましたが、今回の学会で得た情報をまた明日からの診療に活かしてきたいと思います。