こんにちは。兵庫県西宮市にある医療法人社団 西宮北口ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科です。
インビザラインとは、透明なマウスピースを用いて矯正を行う歯列矯正装置の一つです。インビザラインの特徴は、透明なマウスピースを使用するため見た目を気にせず矯正を受けられること、取り外しが可能なため口腔内を衛生的に保つことができることでしょう。
マウスピースはオーダーメイドですが、使用している最中に浮いていると感じることがあります。ぴったりと歯列に密着しているはずのインビザラインが浮くのはなぜなのでしょうか。また、浮いていると感じる場合はどのように対処するべきなのでしょうか。
今回は、インビザラインが浮く原因とその対処方法について、詳しく解説します。
もくじ
インビザライン矯正中にマウスピースが浮く原因
まずは、インビザライン矯正中にマウスピースが浮く原因を見ていきましょう。
シミュレーションと歯の動きがずれている
一部分だけが浮く場合に考えられる原因は、その部分だけ歯の動きが悪いことです。インビザラインでは、歯をどのように動かしていくのかを治療前にシミュレーションし、治療に使用するマウスピースを一括で製作します。
しかし、シミュレーションと実際の歯の動きが完全に一致するとは限りません。シミュレーションとわずかなずれが生じることでその部分が浮くのです。
特に、大きく移動させる歯や、ねじれ・角度を調整しなければならない歯、ほかの歯よりもサイズが小さい歯は、浮く可能性が高いでしょう。
また、インビザラインでは、マウスピースと歯の密着性を高めるためにアタッチメントを使用することがあります。アタッチメントが何らかの理由で外れたりしている場合、十分に歯を動かすことができずマウスピースが浮く原因になるでしょう。
マウスピースをしっかり装着できていない
歯の根元が浮く場合は、インビザラインが歯の根元までしっかりとはまっていない可能性があります。マウスピース装着後にチューイーというシリコン性のロール状の道具を噛みますが、チューイーを噛んでも浮いている場合は、担当の歯科医院に相談しましょう。
歯が低い
奥歯は、前歯と比較して歯が低いことが多いです。そのため、マウスピースが密着しづらく、浮いていることが考えられます。
前歯がフィットしている場合はあまり問題ありませんが、気になる場合は歯科医院で確認してもらいましょう。
マウスピースに問題がある
マウスピースの交換の順番を間違えた場合や、マウスピースが変形・破損している場合、浮く原因になります。
マウスピースは、1枚1枚少しずつ形を変えて作られています。間違えて1つ先のマウスピースを使用した場合、歯の移動が進んでいないためマウスピースがフィットしないのです。
また、マウスピースはシリコンでできています。過度な圧力がかかると変形・破損するでしょう。食いしばりや歯ぎしりの癖がある場合や、着脱回数が多い場合、専用ケースで保管していない場合には、変形・破損する可能性が高いです。
変形・破損すると歯としっかり密着せず正確に歯を動かすことができないため、浮く原因になるのです。
ゴムかけが強すぎる
インビザラインでは、より強い力をかけるため歯の一部もしくはマウスピースにゴムをかける場合があります。ゴムかけの力が強すぎると、マウスピースが浮く原因になるでしょう。
装着時間が短い
インビザライン矯正では、1日20時間以上マウスピースを装着しなければなりません。装着時間を守れていないと、シミュレーション通りに歯が移動せずマウスピースが合わなくなってしまいます。
どれくらいのマウスピースの浮きなら問題ない？
マウスピースの浮きの許容範囲は、1～2mm程度です。インビザラインのマウスピースは、交換しながら歯並びを調整することを前提に作られているため、新しいマウスピースは歯との間にわずかにすき間が生じます。
特に、交換直後はこのすき間が広いため、マウスピースが浮きやすいです。交換から2〜3日すると、歯が移動するためこのすき間が埋まってきます。数日使用してフィットするようであれば問題ありません。
使用していて違和感が強い場合や、数日たっても浮いている場合、痛みを生じる場合には、歯科医院で確認してもらいましょう。
インビザライン矯正中にマウスピースが浮いたままだと
インビザライン矯正中にマウスピースが浮いたままの状態だと、以下のようなリスクがあります。
- 治療計画を変更しなければならない
- マウスピースを再製作しなければならない
- 歯並びが悪化する
- 口腔内の粘膜を傷つける
マウスピースが浮いたままの状態が続くと、予定していた歯の動きとのずれが次第に大きくなります。そのまま放置すると、予定していた治療計画に沿わなくなるため、治療計画の変更とマウスピースの再製作が必要になるでしょう。
インビザライン矯正は、初めにシミュレーションを行ってどのように歯を動かしていくか確認できます。当初の治療計画からずれが生じたまま放置すると、歯が予定外の方向に移動して歯並びが悪化する可能性もあるでしょう。
また、マウスピースが大きく浮いたままの状態だと、歯にフィットしていない縁がお口の中の粘膜を傷つける可能性があります。
インビザライン矯正中にマウスピースが浮くときの対処法
マウスピースが浮くときの対処法は、以下のとおりです。
装着時間を守る
インビザライン矯正では、マウスピースの装着時間は20時間以上と指示されることが多いです。装着時間を満たすには、食事や歯磨きなどの際に外す以外は装着しておくことが必要です。
まずは、決められた装着時間を守れているか確認しましょう。
装着方法を見直す
装着する際に、マウスピースがきちんとはまっていない場合は浮くでしょう。マウスピースは前歯から奥歯の順に装着し、装着後はチューイーを噛んでしっかりと密着させましょう。
ひとつ前のマウスピースに戻す
新しいマウスピースに交換したあとに浮きが気になる場合は、歯の移動が十分に行われていない可能性があります。ひとつ前のマウスピースに戻し、歯を予定していた位置に移動させれば浮きが改善されるでしょう。
患者様の声
ここでは、実際にインビザライン矯正を受けられている患者様の声をご紹介します。
患者様の声①
こちらでマウスピースの歯列矯正を始めて1ヶ月と少し経ちました。最初は違和感があったり、喋りにくかったりもしましたが、痛みは少なく2週間くらいで着ける事に慣れてきました。
マウスピースの付け外しの手間と歯磨き、歯間ブラシをしっかりする必要はありますが、拒否感なく続けられています。初めての矯正なので、最初は不安はありましたがスタッフの方々の丁寧な説明と施術により、不安なく出来ておりライフ歯科に来てよかったと思いました。
患者様の声②
アラフィフの私がライフ歯科さんでマウスピース矯正を開始して1年が経過します。この年齢でも歯は動き、理想的な歯並びに近いところまで来ています。（親不知含め5本抜歯しました。）
ここまで治療を続けてこられたのは、臆する事なく後押ししてくださった先生方や、いつも明るく励ましながら処置して下さる衛生士さん達のおかげです。受付の方々の対応もいつも丁寧ですし、毎回気持ちよく診察に通わせてもらっています。
まとめ
今回は、インビザライン矯正において、マウスピースが浮く原因と対処方法について解説しました。
インビザライン矯正ではマウスピースの取り外しが可能な分、毎回の装着を丁寧に行うことが大切です。マウスピースが浮いたままだと、歯列矯正が予定通りに進まない原因となります。
マウスピースが浮くと感じるときは、まずは装着方法と装着時間を守れているか確認しましょう。マウスピースが合っていない、変形・破損していると感じる場合には、早めに歯科医師に相談しましょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、兵庫県西宮市にある医療法人社団 西宮北口ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科にご相談ください。
小道俊吾
